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週刊地震情報 2020.6.21 石垣島の北西沖で地震が多発 沖縄トラフ周辺か

ウェザーニュース / 2020年6月21日 11時40分

ウェザーニュース

この1週間で、国内で観測された地震回数は前週に比べると若干増加しました。震度3以上の地震は5回発生しています。地震の発生は東北の太平洋側や先島諸島近海で多くなりました。(6月14日~21日10時の集計)

国内:石垣島と与那国島の近海で地震相次ぐ

19日(金)9時26分頃、石垣島近海を震源とするマグニチュード5.5の地震が発生しました。この地震で竹富町や与那国町で最大震度2を観測しています。この周辺では、15日(月)頃からマグニチュード4~5クラスの地震が頻発し、15日(月)4時26分頃の地震はマグニチュード5.9と一連の地震の中で最大の規模です。

一連の地震は南北方向に張力軸を持つ、正断層型と解析されています。今回の震源周辺は「沖縄トラフ」と呼ばれる、海底の窪んだ領域に当たります。気象庁の詳しい記録が残る1919年以降では、2013年に発生したマグニチュード6.1の地震が同じタイプです。

また、同じ沖縄トラフ付近の浅い地震としては、1938年に今回より東の宮古島北西沖でマグニチュード7.2の地震が起き、津波被害が発生しました。最近の地震の規模ならあまり心配はないものの、マグニチュード7前後まで規模が大きくなった場合は要注意になります。

国内:岐阜県美濃中西部で最大震度4の地震

17日(水)15時03分頃、岐阜県美濃中西部を震源とするマグニチュード4.4の地震が発生しました。深さが約6kmと浅かったため、震央付近で揺れが強く、岐阜県養老町で最大震度4を観測しています。

今回の震源周辺では養老−桑名−四日市断層帯や鈴鹿東縁断層帯が知られています。近年は大きな地震がないものの、1715年にマグニチュード6.8程度の地震が起きた記録が残っています。また、同じ岐阜県内では1891年の濃尾地震が知られています。マグニチュードは8.0と内陸直下型としては日本最大です。

直下型地震の多い地域という認識の上で、日頃からの対策を心がけるようにしましょう。

世界:ケルマディック諸島でM7.4 津波の発生はなし

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は 1回発生しています

最も大きなものは、18日(木)にニュージーランドの北、ケルマディック諸島付近で発生したマグニチュード7.4の地震です。この周辺は太平洋プレートとオーストラリアプレートの境界に当たり、地震が多く発生しています。今回の地震は震源が浅かったものの、横ずれ型だったため、津波の発生はありませんでした。

ほぼ1年前の去年6月16日にもマグニチュード7.3の地震が起きています。今回とは違い地震のメカニズムが逆断層型だったため、非常に小規模ながらも津波を引き起こしました。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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