気軽に乗ったら違反になることも!?「電動モペット」の落とし穴とは

気軽に乗りやすい点が人気の「電動モペット」には、とある落とし穴があると言います。いったいどういうことなのでしょうか。

■電動モペットとは？

　街中で見かけることが増えてきた電動モペットは、見た目は自転車のような形をしているものの、電気の力でモーターを動かしてバイクのように走行できるのが特徴です。子育て世代がよく使用している電動アシスト自転車はペダルを漕ぐ必要がありますが、電動モペットはペダルを漕ぐ必要がないため「フル電動自転車」とも呼ばれています。

　手軽に手に入り、扱いやすい点が魅力の電動モペット。しかし、十分な知識を持って使用しないと、知らない間に違反行為をしてしまっている恐れがあるかもしれません。電動モペットを使用する際、いったいどのようなことに気を付けなければならないのでしょうか。

電動モペットは道路交通法上「ペダル付原動機付自転車」に分類される

　電動モペットについては、警視庁のホームページに「ペダルを漕がなくても走れる乗り物は自転車ではありません」と表記されています。

　電動モペットは道路交通法上「ペダル付原動機付自転車」に分類され、原付バイクと同じカテゴリの乗り物として扱われています。そのため乗車時はヘルメットの着用が義務となるだけでなく、モーターを使用せずペダルを漕いで使用する場合でもヘルメットの着用は必須となっているようです。

　また、自転車のような見た目ではあるものの、ナンバープレートの装着も必要です。そしてナンバープレートを発行するために、自賠責保険にも加入しなけらばならない点にも注意が必要です。ただし、ナンバープレートを発行するということは軽自動車税を毎年納税する必要もあるということ。通常の自転車とは違った維持管理が必要になる点にも、気を付けなければなりません。

　その他にも装着しなければならない部品も多くあり、たとえばヘッドライトやウィンカー、ナンバー灯などの各種灯火類。またバックミラーや速度計、後方には反射板といった原付バイクと同じように保安部品と呼ばれるものを装備しなければなりません。これらの装着を怠った場合は整備不良車両とみなされ、3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金が課せられます。

　なお、電動モペットに乗る際は原付免許を所有していないと乗ることはできません。走行ルールも原付バイクと同じようにしなければならず、歩道や自転車専用道路などの走行はできないとされています。

人力モードの時にナンバープレートを非表示にさせることができる構造のものは、人力モード時のみ自転車専用道路などを走行することが可能になる

　しかし、例外もあります。走行中に電動モードや足漕ぎが必要な人力モードに切り替えることができない電動モペットで、かつ人力モードの時にナンバープレートを非表示にさせることができる構造のものは、人力モード時のみ自転車専用道路などを走行することが可能になります。

　ただし、電動モペットすべての製品が例外条件を満たすものではないため、自転車専用道路などを走行させたい場合は事前に確認するとよいでしょう。

　また、これから電動モペットの購入を検討している場合に注意する点もあります。原付バイクと同じ区分となっている製品は、道路交通法で定められた定格出力以下のものである必要があります。また、定格出力を超えている改造品も出回っていたり、原付免許が不要で乗れると虚偽の説明をして販売する業者も多く存在するようです。

　”ペダルを漕がなくても走れる乗り物は自転車ではない”ということを念頭に置いて、欲しい製品がどんなものであるかをしっかりと確認した上で購入するようにすることも大切です。

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　電動モペットはペダル付原動機付自転車のため、原付バイクと同じ扱いになります。
購入時に「漕がなくても走れる」などの説明を受けた際は、免許証が必ず必要になることを思い出し、乗車するために必要なヘルメットの用意やナンバープレート発行手続きなども忘れないようにしましょう。

　また交通ルールも原付バイクと同じため、自転車の交通ルールと混同しないように走行する必要があります。