[選手権予選]無冠のままでは終われない、「最低でも優勝」の鹿児島城西が準々決勝突破:鹿児島
ゲキサカ / 2014年11月13日 19時41分
[11.12 全国高校選手権鹿児島県予選準々決勝 鹿児島城西高 3-0 松陽高 鹿児島県サッカー・ラグビー場A]
第93回全国高校サッカー選手権鹿児島県予選は12日、準々決勝を行い、2年ぶりの全国大会出場を狙う鹿児島城西高は3-0で松陽高に快勝。樟南高と戦う準決勝進出を決めた。
FW大迫勇也を擁した08年度の全国高校選手権では6試合で29得点をたたき出して準優勝。10年以降は全国高校総体、全国高校選手権のいずれかに必ず出場してきた。九州新人大会優勝、準優勝もそれぞれ記録してきた鹿児島城西だが、今年は新人戦で県4強に残れず、総体予選も準決勝敗退と現時点で無冠。それだけにMF大塚健太郎主将(3年)は「優勝しかないとなっている。何が何でも獲らないといけない。選手権負けて、新人戦負けて、インターハイも負けている。選手権は絶対に獲りたい」と意気込み、ジュビロ磐田内定のFW岩元颯オリビエ(3年)は「城西は最高でも優勝。最低でも優勝。伝統とか、誇りをしっかり持って戦っていきたい」と誓った。
激戦区・鹿児島を勝ち抜くのは簡単ではない。だが、その厳しいトーナメントの中でも名門として、白星を積み重ねなければならないと選手たちは自覚している。特に今年は、岩元やJクラブも注目していた実力派CB上夷克典(3年)ら攻守にタレントを揃え、プリンスリーグ九州1部では選手権へのテストのため、下級生に多くの経験を積ませながらも2位につけている。ポテンシャルは高い。「いいチームで全国に行っても戦えると思う」と小久保悟監督は期待するが、一方で「行くまでが問題。(きょうも)内容は全然良くなかった。選手の動き出しが遅いし、サポートも足りない。ボールを持ちすぎる部分があった。ルーズボールを譲り合ったり、集中力を欠いていた」と指摘する。直前に行われた鹿児島実高対樟南高戦で鹿児島実が敗れたことによって、会場が異様な雰囲気のまま鹿児島城西対松陽戦を迎えていたことは確か。指揮官も平常心を保つことが難しかったという点については理解を示したものの、「(内容は)褒められたものはないですね」と厳しかった。
この日、松陽はDF福留広大(2年)が鹿児島城西のエースFW岩元のマンマークを敢行。そしてキーマンのMF濱上征也(2年)とFW吉沢凛太郎(3年)を起点としたカウンター攻撃で対抗する。ただ、ポゼッションからサイド攻撃を狙う鹿児島城西が序盤から圧倒的に押し込んで試合を進める。上夷や大塚、MF長谷川雅志(3年)がサイドへボールを展開。再三右サイドを駆け上がったSB中村匠吾(3年)のクロスがPAに入ったほか、MF江崎晃大(3年)の抜け出しや左MF亀井海凪人(3年)の仕掛けなどからゴールを目指していく。9分には江崎のキープから大塚が右足シュートを打ち込み、17分には岩元の右足ミドルがゴールを捉えた。さらに25分には右サイドからのパスをPAで受けた岩元が角度のない位置から右足シュートを放つ。松陽も左SB原田恭兵(2年)らの奮闘で0-0のまま試合を進めていたが、それでも27分、鹿児島城西は左サイドから大塚を経由して逆サイドまでボールを動かすと、マークを外したMF福丸聖也(3年)が右足シュート。左ポストを叩いたボールはそのままゴールへ吸い込まれて先制点となった。
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