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19年前の悪夢再び…前年度王者・早稲田大が2部降格、「本気になったのが遅すぎる」

ゲキサカ / 2016年11月7日 10時38分

懸命に言葉を紡いだ早稲田大・新井主将

[11.5 関東大学リーグ第21節 桐蔭横浜大3-2早稲田大 BMWス]

 約一年前の懸念が的中してしまった。2015年11月5日、関東大学サッカー1部リーグで19年ぶりに優勝した早稲田大の古賀聡監督は「前回優勝したときは、翌年に降格し、その後は8シーズン1部へ上がれなかった。ここをスタートに」と険しい表情で口にしていた。

 あれから約1年、前年度王者・早稲田大は泥沼の7連敗を喫し、12年ぶりの2部降格。指揮官の一言は現実に……。二度目の悪夢となった。

 1部残留を目指す早稲田大にとって、勝利が必須な桐蔭横浜大戦。前半を2-0で折り返したが、後半に3失点を喫して敗れた。今季1試合を残しての2部降格決定。試合後にはスタンド部員の前に、登録メンバーやスタッフも集まり、“青空ミーティング”が行われていた。

 ピッチレベルへ立った選手たちはうなだれる。上方のスタンド部員からは熱い声もかかった。主将のDF新井純平(4年=浦和ユース)が「この責任の全ては俺にあると思っています」と声を発する。

 言葉に詰まりながらも「来年、1年で1部に戻るために。それぞれが降格を受け止めて、何を残せるか。背負っていかなければいけないのはもちろんだけど、次に何ができるのか。残り1試合で生き様を見せないといけない」と自らに言い聞かせるように話した。

 選手たちが順に話すなか、「頑張ったって言うなよ!頑張ってないからこうなったんだろ!」。仲間たちからは時折、厳しい声も飛んだ。

 その後に話し始めた古賀聡監督の声は、いつにも増して熱を帯びていた。「自分に矢印を向けて戦わせることができなかった俺の責任だ」と言うと、「この1年、遅すぎる。本気になったのが遅すぎないか? 土壇場になって殻を破って、さらけ出して、何かを伝えようとしたけれど、それじゃあ遅いんだって!」と叫ぶように話した。

「今週あれだけ変化してできるなら、なぜやらなかった!なぜできなかった!何がブレーキをかけていた!そこが問題だろ!」

 今季は開幕2連勝の5戦負けなし(3勝2分)でシーズンをスタートさせた。しかし第5節から第11節まで、7試合勝ちなし(3分4敗)と勝利から遠ざかり、前期リーグを9位で終えた。中断期のアミノバイタル杯では準優勝し、総理大臣杯では8強入り。東京都トーナメントでは優勝し、19年ぶりに天皇杯本選出場を果たした。

 しかし迎えた後期リーグは低迷。後期開幕2連勝でスタートし、全日本大学選手権(インカレ)圏内の5位を維持していたものの、そこから失速。連敗続きで一気に降格圏の11位に転落し、流れに抗うことはできなかった。

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