1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

[SEVENDAYS FOOTBALLDAY]:スマイル・アゲイン(駿台学園高)

ゲキサカ / 2018年5月18日 22時11分

駿台学園高は10年ぶりに関東大会出場

東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」

 10年ぶりの関東大会出場を決めた直後。大森一仁監督はこう言って、トレードマークの笑顔を見せた。「よそからはいろいろな見方があると思うんですけど、彼らが高校3年間楽しんで、凄く充実したものになってくれれば、僕ら教員としては非常にありがたいことなので、そういう想いがあってやるスタイルでもウチはいいのかなって思っています」。圧倒的な明るさがチームの持ち味でもある駿台学園高。雌伏の時を経て今、彼らは今年の東京を飲み込んでしまうポテンシャルを十分に秘めている。

 波乱含みの展開となった東京の関東大会予選。実践学園高や國學院久我山高、東海大菅生高といった強豪校が相次いで早期敗退を強いられる中、共に全国出場経験を有する修徳高と国士舘高を撃破した駿台学園は、昨年度の選手権予選に続いてベスト8へと進出する。相手は大森学園高。フレッシュな顔合わせとなった準々決勝は、「駿台っぽかったんじゃないですかね」とエースの布施谷翔も認める“駿台っぽい”ゲームとなる。

 前半14分に布施谷のゴールで先制するも、4分後に追い付かれると、26分に渡辺鉄也の勝ち越し弾が生まれたものの、30分と38分の連続失点でスコアを引っ繰り返される。40+2分に布施谷が自身2点目を叩き込み、何とか同点でハーフタイムを迎えたが、「『ロースコアになるかな』という予想はあって、撃ち合っても『3-2ぐらいかな』と思っていた」大森監督の思惑は、前半だけで覆されてしまった。

 それでも、「前半の最後に追い付けた所が大きかったですし、ベンチで『切り替えろ』という話もあったので、切り替えてスイッチが入ったのかなと思います」とキャプテンの猪田光哉も言及した後半は、開始早々のピンチをポストに救われると、3分と23分に「一生懸命やることの象徴的な子」と指揮官も名指しする上原飛翔が続けてゴールを記録し、終了間際の36分にも渡辺がダメ押しの6点目をゲット。終わってみれば6-3でハイスコアの撃ち合いを制し、セミファイナルへと勝ち上がった。

 試合後。「Twitterとかでも皆さんがいっぱい書いてくれているのでありがたいです。『調子こくなよ』とは言っていますけど、ヤツらは調子こいてますよね、アハハハハ」といつもの調子で大森監督が笑う。ここまでの結果で得た手応えを聞いても、「自信が付いている感じもまったくないんですよ。ゲームの内容が内容なので。調子こいてますけどね。ウチの子たちなので(笑) 『今の内だけだから、むしろ調子こいとけ』って言ってるんですけど」と明るく話してくれたが、その後も会話を続けながら、実はそういう彼の姿を見るのは久しぶりだったことを思い出す。なぜならここ数年の駿台学園は、「本当に苦しくて、本当に何をやってもダメだった」(大森監督)時期を過ごしていたからだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください