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レジェンドが続々引退するなか 長谷部誠が40歳を超えても活躍できる理由

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年2月28日 17時20分

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話題のアスリートの隠された物語を探る「スポーツアナザーストーリー」。今回は、元サッカー日本代表のレジェンドが次々引退を表明するなか、40歳を超えてなおドイツで活躍する長谷部誠選手にまつわるエピソードを紹介する。

【サッカーブンデスリーガジャパンツアー2022】G大阪対アイントラハト・フランクフルト 試合終了後、サポーターに手を振るアイントラハト・フランクフルト 長谷部誠=2022年11月19日 パナソニックスタジアム吹田 写真提供:産経新聞社

【サッカーブンデスリーガジャパンツアー2022】G大阪対アイントラハト・フランクフルト 試合終了後、サポーターに手を振るアイントラハト・フランクフルト 長谷部誠=2022年11月19日 パナソニックスタジアム吹田 写真提供:産経新聞社

Jリーグが開幕したというのに、サッカー界では少し寂しいニュースが続いている。

開幕直前の2月20日には、サッカー元日本代表で、2010年南アフリカW杯などで活躍した松井大輔選手が自身のSNSで現役引退を発表。さらに26日、松井とともに2010年南アフリカW杯に出場し、その後、2014年のブラジルW杯、2018年のロシアW杯と3大会連続出場を果たした岡崎慎司が今季限りでの現役引退を表明した。

昨年(2023年)末から今年にかけては、日本サッカー黄金世代の象徴、小野伸二、高原直泰、遠藤保仁も立て続けに引退を表明。時代があきらかに動いているのがわかる。

遠藤保仁はJリーグ一筋だったが、前述の松井大輔はヨーロッパの地で10シーズンにわたってプレー。岡崎慎司は日本人初のプレミア優勝メンバーとなり、小野伸二は日本人選手で初めて欧州カップ優勝を達成。高原直泰はブンデスリーガにおける日本人初のハットトリックを達成するなど、ヨーロッパで日本人選手が活躍する土台を築いてくれた、と言っても過言ではない。

そんななか、いまもヨーロッパの地において第一線で活躍を続けるベテランがいる。ドイツ・ブンデスリーガのフランクフルト所属。今年(2024年)1月に40歳を迎えた長谷部誠だ。

岡崎慎司、松井大輔が活躍した2010年W杯で大会直前に、当時の岡田武史代表監督からキャプテンに抜擢され、決勝トーナメント進出に貢献。その岡田監督も含め、アルベルト・ザッケローニ、ハビエル・アギーレ、ヴァイッド・ハリルホジッチ、西野朗と5人の代表監督のもとで8年間もキャプテンを務め続け、キャプテンとして出場した代表での試合数は日本代表歴代1位の81試合を誇る。

ロシアW杯後に代表を引退するも、フランクフルトでは主力として健在。2020年以降、何度か「今季で引退か」と報じられたこともあったが、シーズンを終えると所属チームからしっかり「戦力」としてのオファーを受け、契約を延長。いまや堂々のリーグ最年長選手だ。

さらにこの1年を振り返れば、長谷部は何度も何度も、リーグやチームの最年長記録を更新し続けている。

2023年1月、誕生日(1月18日)直後の試合で「39歳と10日」でブンデスリーガのピッチに立った長谷部。これは、フランクフルトのフィールドプレーヤーとしては歴代最年長記録を59年ぶりに更新する偉業となった。

このシーズンは、以下のようにプレーでも確かな存在感を放った。

『長谷部は今季、ボルフスブルク時代の2009-10シーズン以来13季ぶりに欧州CLに出場。グループリーグでは4試合でピッチに立ち、自身初の決勝トーナメント進出に貢献した』

~『ゲキサカ』2023年3月16日配信記事 より

2023年12月には、フランクフルトでのブンデスリーガ通算出場数を「230」とし、外国籍選手としてクラブ歴代最多出場記録を打ち立てた。

そして先日、2024年2月18日には40歳30日でスタメン起用され、そのままフル出場。フランクフルトでの通算300試合出場というメモリアルゲームになるとともに、ブンデス最年長出場記録では歴代9位に浮上。フィールドプレーヤーでは歴代5位の偉業だ。

なぜ、長谷部誠は40歳になってもブンデスリーガの第一線で活躍を続けられるのか。過去のインタビューから感じるのは、この年齢になっても「サッカーの楽しさ」を追い求めている点だ。

昨年4月、大ベテランになったいま、サッカーをする上で大事なこととして、こんなコメントを残している。

『40歳になっても、勝ちたいとか、うまくなりたいとか、そういう気持ちが失われなければ、まだ全然できると思っている。そこだけは失わずに、あとは楽しんで……。サッカーをやるのは、それが大事かなと思っています』

~『スポルティーバ』2023年4月10日配信記事 より

40歳の誕生日を迎えた直後のインタビューでも、今後について「1日1日、1試合1試合に集中したいので、正直なところまだ先のことはあまり考えていない」としつつ、サッカーを楽しみたいと、次の言葉を綴った。

『年をとってきているし、もちろん自分でもサッカーを長く続けられないことは理解しています。プロの選手としてサッカーをプレーできる残りの時間はあまり長くないと思うので、とにかく一瞬一瞬を楽しみたいと思っています。とにかく今は、毎日を本当に楽しんでいます』

~『サッカーキング』2024年1月31日配信記事 より

かつて、長谷部誠を表すフレーズとして選手間で「真面目か!」といじられる姿がお馴染みだった。実際、長く現役を続けられるのは、練習前のストレッチに時間をかけ、誰よりも準備に時間をかける「真面目さ」が大きな要因を占めているはず。それでも、そんな真面目キャプテンが40歳を超えて「楽しさ」を求めている、という点が素晴らしい。

レジェンドたちの引退は寂しい限りだが、長谷部誠の現役のプレーはまだ見ることができる。そのことにありがたさを感じつつ、しっかり追いかけていきたい。

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