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「ひとり言」をつぶやく人ほど自己肯定感が高い訳 驚きの「脳と言葉の活性効果」を専門医が解説

東洋経済オンライン / 2024年3月5日 13時30分

ひとり言に注意を向けることで、自分自身の思考の動きを知るヒントになるのです(写真:Lukas/PIXTA)

言葉には、不思議な力があります。「自分は○○だ」、「自分〇〇できる」といった自己規定の言葉を発したとたんに、不思議に自分自身がその方向に向かっていくようになります。

なんだか地味で、暗い感じがするかもしれない「ひとり言」ですが、実はさまざまな効用があり、奥が深いものだといえます。

では、何をどのようにつぶやくと、効果が出るのか? 脳内科医の加藤俊徳氏の新刊『なぜうまくいく人は「ひとり言」が多いのか?』をもとに、脳と言葉のメカニズムを脳科学的な視点から解き明かし、上手にひとり言と向き合うことで、自分の能力を高める方法を3回に渡り解説します。

ひとり言には意味がある

私たちの何気ない「つぶやき」は、決して非生産的なものでも、マイナスのものでもありません。そこには必ず、ある種の重要な意味やメッセージがあります。

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「ひとり言」がいかに私たちに影響を与え、さまざまな効果を生んでいるかを、より具体的に明らかにしておきたいと思います。

ふだん私たちは、家庭や職場などの環境や人間関係の中で、さまざまな状況にさらされます。その中で多くの刺激を受け、情報をインプットし、それに対する反応やアウトプットを行います。

計画を立てたり、企画を考えたり、研究したり、文章を書いたりするような、創造的な作業に没頭することもあるでしょう。

その際、脳は刺激を受け、さまざまに活動します。その結果、私たちの脳の中には各種さまざまな言葉や情報、イメージが生まれます。意識に昇ってくるものもあれば、無意識の中でうごめいているものもあるでしょう。

ひとり言は、そういう混とんとしたカオスのようなものを整理し、自分の中で価値づけし、意味のあるものに変換する、「思考の動き」そのものだと考えます。

たんなる“うわごと”ではない

これを「右脳」と「左脳」の働きで説明すると、脳の中には右脳が司るイメージやインスピレーションといった「非言語的」な情報と、左脳が司る「言語的」な情報があります。

それらをひっくるめて、左脳の思考作用によって情報を整理・選択し、結び付けたり変換したりしてアウトプットにつなげる、ということになります。

ちなみに、思考作業は基本的には「言語」によって行われます。論理的な思考を行う際、私たちの左脳を中心にして、脳内には言語が飛び交っている状態になるわけです。そのときの思考が、口をついて言葉になって漏れ出してきたものが、ひとり言だと考えていいでしょう。

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