尖った企画で話題の『水曜日のダウンタウン』特集

2018年7月4日更新

先月、企画ロケ中の警察を巻き込む騒動が露呈したTBS系バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』。その騒動をはじめ、これまで話題になった企画、さらにはこの番組で嘘つきキャラが定着した安田大サーカス・クロちゃんの“クズ”っぷりもまとめてみました。

“芸人連れ去り”企画で警察沙汰に

目撃者から110番通報が相次いで警視庁が捜査

5月22日、東京・渋谷区JR恵比寿駅周辺で、番組スタッフ2人が路上にいたお笑いコンビ「コロコロチキチキペッパーズ」のナダルを車に押し込み“拉致”。目撃者から「男の人が車で連れ去られた」と110番通報が相次ぎ、警視庁渋谷署が誘拐の疑いで捜査に乗り出す事態となった。その後、車のナンバーなどからTBSの番組の企画だったことが判明。翌23日、同署は番組関係者2名を厳重注意した。
この企画は漫画「ジョジョの奇妙な冒険」のエピソード「鉄塔に住もう」をモチーフに、捕まったナダルを皮切りに、携帯電話で呼び出された芸人たちが代わる代わる檻に閉じ込められるというもの。第1弾は5月30日に放送され、この時もナダルがJR新横浜駅前で連行、埠頭にある倉庫に設置された檻の中に監禁された。今回のロケはその第2弾

TBSテレビ広報部「今後、再発防止に努めます」

J-CASTニュースの21日の取材に対し、TBSテレビ広報部は警視庁から注意を受けたことを認め、
「警察及び関係者の皆様にご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありませんでした。当該企画については、見直しを検討しています。今後、再発防止に努めます」
とコメントした。

“連れ去り”企画第1弾の際にも物議

「死ねマジで!」監禁された芸人たち全員が激怒

今回警察沙汰になった企画の第1弾放送時にも、企画に巻き込まれた芸人が激怒する事態になっていました。

スタッフはこのロケが『水曜日のダウンタウン』の企画であることも説明せず、無言で芸人たちのリアクションを見守るのみ。檻から解放されたあともいっさいネタ明かしはせず、そのため監禁された芸人たちは全員が激怒。ジャングルポケットのおたけ(35)は「俺こんなんテレビでも見たことないですよ」と涙を流し、マテンロウの大トニーは「偉いやつ呼んでこいよ!」「死ねマジで!」と叫び、8時間半も檻に閉じ込められたラブレターズの溜口佑太朗(33)は、「人の性根が腐った感じが見えたので、今後はLINEも整理しようかなと思ってます」と嘆いた。

「めちゃくちゃ面白い」「やりすぎ」 視聴者からは賛否の声相次ぐ

地上波ギリギリのリアリティーショーに、ネット上では「攻めてて好きだわ」「やっぱり面白い」と称賛の声が。
しかし一方で、「やりすぎ」「怖すぎて無理」と批判的な意見も。また、こういった企画で笑う人たちの加虐性を疑うとの厳しい声も見受けられた。

放送2日前に放送内容が差し替えられる

警察沙汰になったことで、急きょ別企画に差し替えになった模様。

13日に放送された同番組では、今回通報があったドッキリ企画をさらに20日に放送する予定であることを予告していましたが、18日になって番組公式ツイッターでは急きょ違う企画の放送を予告し、番組ファンの間では何が起こったか話題になっていました。

番組出演者の一人である松本人志が複雑な思いを吐露

「スっぽ抜けちゃったというか…」

「事件のことを聞いて最初に思ったのは、あの番組、やらせじゃないんだ、ってこと」と、笑えない話に顔をしかめていた。
「本当に申し訳ないです。ちゃんとやらないといけないんですが。言い訳をするつもりはないんですが、ストレートにストライクを取りに行く番組じゃない。スレスレのところを狙ってたまにデッドボールが出ちゃうんですが、今回はピンボール(のように当てにいった)ではなく、スっぽ抜けちゃったというか…」と、複雑な心境を吐露。

『水曜日のダウンタウン』とは?

芸能人があらゆる“説”を検証

本番組は、芸能人や有名人が自ら妄信的に(?)信じる“説”を独自の目線と切り口でプレゼンするお笑いバラエティー。
番組では、有名人が独自の目線で、ある説を唱え、VTRで検証しています。たとえば、『テレビのヴォリューム100 不要説』『二宮という人のあだ名 100%ニノ説』『PL学園野球部 この世の地獄説』『芸人が今までで“一番面白かった瞬間”は誰が見ても面白い説』などです。『数珠つなぎ6人で誰の電話番号にでも辿り着ける説』では、実際に6人未満で、松本人志の電話番号に辿りついていました。

番組担当スタッフは局内でもエース級

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局内でエース級の担当プロデューサーを始め、業界内で話題になった『クイズ☆タレント名鑑』のスタッフが中心となり制作している。

松本に「好き」「仕事を続けていきたい」と言わせるほどのスタッフ陣

ダウンタウン松本が“芸人連れ去り”騒動に言及した際、次のようにスタッフへの信頼を感じさせる言葉を残しています。

「いかんと思いますけどね、僕はあそこのスタッフが好きなのでね」と吐露。「あの企画はどうか分からないですけど、あの番組自体はスタッフとお仕事続けていきたいと思ってるんですよ」と番組、スタッフへの思いを伝えた。
松本は、「『水曜日のダウンタウン』に関しては一切怒ったことないですね」「面白いときもあるし、全然面白くないときもありますけどね。そういう番組ですから、できたら続けていきたいなと思うんですけどね」と最後まで番組存続を望んでいた。

視聴者の満足度も高い人気番組

『水曜日のダウンタウン』は放送開始当初、「アカデミックでありながら、くだらないトーク&情報エンタテインメント番組」を名乗っていたが、「アカデミック」は回を追うごとに見当たらなくなり、「くだらない」ばかりが目立つようになった。
番組開始直後は視聴率7%台が続いていましたが、5月21日に初めて2ケタに乗りました。その後、波に乗れない時期が続いたのですが、8月27日に10.8%を記録すると、9月3日には12.7%と番組史上最高の数字を叩き出し、9月10日も11%となり、3週連続で2ケタに。

上の話は番組が始まった2014年の話で、近年ではそれほど視聴率は高くはない模様。しかし、いまだに「業界視聴率トップクラス」といった声があるといい、視聴者の満足度調査では昨年初めて高満足度の基準を超えるなど、後述のように“お騒がせ番組”ながらも、強烈なインパクトを残す企画を連発して人気番組の地位を保っているようです。

過去に2度「ギャラクシー賞」を受賞

過去に2度「ギャラクシー賞」を受賞している同番組。2015年7月に放送された「徳川慶喜を生で見た事がある人 まだギリこの世にいる説」、2017年6月に放送された「先生のモノマネ、プロがやったら死ぬほど子供にウケる説」でそれぞれ同賞の月間賞を受賞し、視聴者からも高い評価を受けている。

BPOに警察…謝罪絶えぬ“お騒がせ番組”

「ギャラクシー賞」受賞などで評価される一方、尖った企画を連発するあまり、騒動は尽きません。

2015年2月、2つの企画で謝罪・陳謝

同年2月には、『水曜日のダウンタウン』が、東京・三鷹市の100円ショップ「得得屋」に全く取材をせず、「商品が売れていない」と放送したことを謝罪。さらに同月、「BOOK-OFF 西宮建石店」を名乗るTwitterアカウントからヤラセを暴露され、番組内で陳謝した。

2016年3月、水戸市がBPOに意見書を提出

水戸黄門関連の企画が「視聴者に水戸市は粗暴な若者が多く、治安も悪いと誤解させた」として、水戸市から放送倫理・番組向上機構(BPO)に意見書が提出された
「コーナーは、TBS系で長年放送されていた時代劇『水戸黄門』で有名になった印籠が今でも効果があるかどうかを検証する内容。黄門役の高齢男性が水戸駅前で若者グループに対して喫煙行為を注意し、『助さん格さん』役の男性2人が登場して印籠を示したが、若者グループは注意を無視して、暴力的な言動を繰り返す様が放送された。最後に紹介役の男性芸人が『ドキュメントを見せてしまいました』といい、コーナーは終わった。市は、TBSが意図的に作った状況にもかかわらず、ドキュメンタリーであるかのように放送したなどと抗議。『やらせという行為にあたると思われる』として、番組内での謝罪・訂正を求めていた。『治安の悪さを見て、観光の予定を取りやめた』『水戸市のイメージが最悪になった』などと市に苦情や抗議が寄せられていたという。」

2016年5月、ロケ中に一般人に迷惑をかけて企画中止&謝罪

同番組の公式Twitterは、5月31日17時頃に「現在『クロちゃん、どこかに閉じ込められてもTwitterさえあれば助けてもらえる説』の検証中です。とあるマンションの1室に閉じ込められたクロちゃんを、本人の呟きを頼りに皆さんの力で救出してあげてください」とツイート。以降、芸人の安田大サーカス・クロちゃんのTwitterからは、部屋の特徴や、そこから聞こえる音などがツイートされ続けた。
ネット上では、いくつかのマンションが候補として割り出されるなど、盛り上がりを見せたが、開始から7時間弱がたった深夜0時47分頃、番組Twitterが突如として企画の中止を発表。「開始以来数多くの誤情報により、関係のない一般の方にご迷惑をおかけする事態が発生しております。この状況を重く受け止め、この時点をもって企画を中止・終了させて頂きます」とし、「ご迷惑をおかけした皆様、並びに企画にご参加頂いた方々に深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

行き過ぎた企画や編集によって芸能人も被害者に?

アニマル浜口

「忍法 現代でも意外と通用する説」を番組が検証。オードリー・春日俊彰(38)が忍者に扮し、土に潜って身を隠す「土遁の術」、木の葉を身にまとい森に紛れる「木遁の術」でターゲットにバレずに近づくことに成功する。
水に潜る「水遁の術」のターゲットが、河原で妻・初枝とキャンプ料理を楽しんでいるアニマル浜口。水中の状況を春日に伝える為、三四郎・小宮浩信(34)が第2の忍者として参加した。
アニマル浜口の背後をとって切りかかる春日。突然の事態に驚き混乱するアニマル浜口夫妻だったが、さらに小宮が妻に切りかかると火がついた。
「テメェら何やってんだ、この野郎! 俺たちキャンプで美味しい料理をつくってんだ。なんで邪魔するんだ!」と激怒。
あまりの剣幕に腰が引く小宮、妻も「いいじゃない、謝ってんだから、やめなさい」と必死に止めるが、怒りは収まらない。
薪を投げつけ、フライパンを持って小宮を追い回すアニマル浜口をスタッフが慌てて制止、謝罪する事態に。

ダレノガレ明美

ダレノガレ明美は、年下ADのタメ口にハーフタレントがどう反応するのかというドッキリ検証を仕掛けられ、放送後に恣意的な編集を告発しています。

ダレノガレさんのTwitterによると、彼女は年上のプロデューサーに対してADがタメ口を使ったことを注意をしたのだが、その部分がカットされ、まるで“自分に対してADがタメ口を使ったことで怒った”かのような編集がされていたというのだ。
確かにこの放送内容を見たら「ダレノガレさんは自分でタメ口を使うくせに年下に言われたら怒る人」という印象を視聴者から持たれてしまうため、イメージを大切にする芸能人にとっては仕事にも影響する内容だろう。

木下優樹菜

木下優樹菜は「グラドルでも芸人の言うとおりにコメントすれば、そこそこおもしろい説」という企画に巻き込まれ、別室にいる博多大吉の指示通りの言動を繰り返すグラドル・鈴木ふみ奈にマジギレ。タレントイメージを下げてしまいました…。

収録中、ドッキリとは思っていない木下優樹菜が、鈴木の言動を見かねて『ちょっと待って、必死なのはわかるんですけど、もうちょっと空気っていうものを読んだほうがいいかな』とブチ切れる一幕がありました。これに対し視聴者からは『怖すぎて観てるこっちがヒヤヒヤした』『見た目が落ち着いても中身はヤンキー』『今回、木下だけが好感度を下げる結果に‥‥』とドン引きする声がSNSなどで相次いだのです。

「やりすぎなのか」のアンケート調査

「やりすぎ」と感じる人は半数を下回る結果に

冒頭で紹介した“芸人連れ去り”企画も含め、『水曜日のダウンタウン』は何度も攻めすぎた企画を行うことで、多くの名作ならぬ名“説”を生み出していて、過激な企画が番組の魅力という意見もあります。一方で「やりすぎではないか」という声が多いのも事実です。
そこで今回の警察沙汰を受けて、しらべぇ編集部が「検証企画はやりすぎだと思う」かどうかの調査を実施。その結果は…

「そうだ」と答えた人は、8.8%。そして「どちらかといえばそうだ」が31.6%。半数は下回ったが、「やりすぎ」だと感じている人は少なくない。
一方、「あまりそうは思わない」は44.9%、「そう思わない」が14.7%で、「やりすぎだとは思わない」人は59.6%。視聴者の6割はその内容について疑問視していないのだ。

最も「やりすぎ」と感じているのは60代

最も「やりすぎ」と感じているのは60代で、59.3%。50代も43.8%となっており、中高年の評価が厳しい。また、20代も38.5%と若干割合が高くなっている。
一方、ダウンタウンの活躍をリアルタイムで見てきた30代・40代は、ほかの世代と比較すると内容に寛容なことがわかる。ダウンタウンへの好感度によって、放送内容に対する感じ方が違うのかもしれない。

番組によって“クズ”っぷりが暴かれたクロちゃん

番組企画で“嘘つき”の本性が表面化

嘘まみれのツイートを連発

クロちゃんは『水曜日のダウンタウン』(TBS系)でたびたびドッキリ企画のターゲットになり、ウソで塗り固められたその本性を暴かれています。彼はツイッターで「健康に気を使うストイックな自分」をアピールしています。ところが、隠しカメラによる密着ロケで明らかになったのは、彼のツイートがウソまみれだったということでした。
「家まで歩いて帰る」とツイートしていたのに本当はタクシーを利用していた、などというのはほんの序の口。実際に食べたよりも少ない量の食事の写真をアップしたり、間食で大量にスイーツを食べていることをひた隠しにしたりしていたのです。

番組以外でも嘘つきが浮き彫りに

姪からも「嘘つき」呼ばわり

この日、朝から姪とトランプを楽しんだクロちゃん。そこで、姪から「ズルしちゃダメじゃけんねー。嘘ばっかりつくもんね!」と何度も言われてしまったという。
「嘘つきクロちゃん」が姪にも伝わったことに悲しみをおぼえたのか「僕、ズルなんかした事ないのに」と反論。しかし、クロちゃんは「まー、技は使う事はあるけどねー。圧倒的策士!!」と、相当なテクニシャンであることをアピールした。

事務所の後輩が「何の嘘や!!!!!」

21日に自身のツイッターを更新し、ジムで運動したあとにプールに行ったことを報告。その後は同じ事務所の後輩コンビ・ピーマンズスタンダードの吉田寛(38)と食事に行ったことをつづり、「吉田はプール入った後に、これで風呂代うきましたわーって言ってたけど、なんのつもりでプールにきてたのかしらー」と呟いていた。
しかし、吉田はこのツイートに猛反論。すぐさま自身のツイッターを更新し、「プール後に『これで風呂代うきましたわー。』なんて僕は一言も言ってないです!!何の嘘や!!!!!」と猛ツッコミ。

「自分的にはウソをついているつもりは1つもない」

2017年10月に発売された『クイック・ジャパン vol.134』で、クロちゃんが“嘘ツイート”について見解を語っています。

「(ウソは)アレンジですから、基本的に。芸人さんだから1を10にすることもありますよ。ただ自分的にはウソをついているつもりは1つもないです。それなのにツイッターは罵詈雑言ですよ。SNSっていうのはファンタジーじゃないですか。
100回のうち99回は歩いて帰ってるのに、たった1回……途中でタクシー乗ったことを別に事後報告する必要もないじゃないですか。僕は別に未来日記を書いてるわけじゃないんです。あと食べてるってことも、心の中では括弧で〈食べてる〉って思ってるけど、それ書くと文字数が多くなっちゃって端折ったりはしますから」

暴言・非情の“クズキャラ”に批判殺到

糖尿病を心配する医師たちに暴言

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美人女医としてテレビ等で活躍しておりますタレントの「丸田佳奈」さんが、相当なショックを受けていることがご自身のインスタグラムで話題となっております。これはTBSの名医のTHE太鼓判という番組で、クロちゃんが「2型糖尿病」と診断されるも、とんでもない暴言を吐き本人が大変ショックを受けているようです。
どうやらクロちゃんは、医者の通告を全く聞かずそればかりか、出演した医者に対して「あいつらうるさいから」「泣き真似をする女がいる」など暴言を吐いていたことが明らかになりました。
たびたびクロちゃんを心配している森田医師もブログを更新。クロちゃんへ糖尿病のかかりつけの医師をつくったものの、医療機関受診の様子はなく、ツイッターには相変わらず嘘ツイートと思われる食事ばかりが並ぶと語った。
さらに、クロちゃんの「あいつらうるさいからマジで」の暴言については「悲しくて涙がでました。私は医師として30年、患者さんに向かい合ってきましたが、こんなひどい言葉を言われたことはありません」と悲しさを訴える。
そして「クロちゃんは、『モンスター患者』です。でも我々は決して匙をなげません!」と、今後も献身的な愛をもちつづけたいとつづった。

安田大サーカスメンバー・HIROが病で危険な状態の時に…

団長安田さん(@dancyoyasuda)がシェアした投稿 -

団長が無理やり1回だけお見舞いに行かせたというのだが、最初にHIROが深刻な事態であることを団長が電話でクロちゃんに伝えた時には考えられない返答がきたとのこと。その返答が「今パチンコ出てるんすよね」。何とクロちゃんは生死をさまようメンバーとパチンコを天秤にかけて、パチンコを優先しようとしたというのだ。これにクロちゃんは「(パチンコを打つのを)やめたら空気変わるから、とりあえず打っておこうと思って」と、ギャンブラー特有のオカルトを語るも、共演者たちはみごとにドン引きしていた。