昌平で入学直後から先発、代表でアジアも経験。大怪我を乗り越えて来た昌平DF上原悠都は課題と向き合い、1年後の選手権で輝く
ゲキサカ / 2024年3月22日 17時44分
2006年生まれ世代注目のSBが、本来の力、成長した姿を示す。昌平高(埼玉)DF上原悠都(2年=FC LAVIDA出身)は、「この1年、プレミアでできる貴重な機会もあるし、積み重ねていって、選手権やインハイで自分が貢献できるようにしていきたいです」と力を込めた。
上原は1年時から強豪・昌平でスタメンを奪取。抜群の守備能力と空中戦の強さも備えたDFは、U-16日本代表としてU17アジアカップ予選を戦い、U-17日本高校選抜入りするなど高校1年目から活躍していた。
だが、昨年3月、U-17日本高校選抜の活動中に左膝前十字靭帯を負傷。怪我の状態は想定していたよりも重く、復帰まで9か月間を要してしまう。U-17日本高校選抜の活動で課題の攻撃面に手応えを掴み始めているタイミングでの長期離脱。上原は「こうやってやるんだっていうコツを掴んで、周りから見ても『良いんじゃない?』みたいに言ってもらえてる時だったんで、イメージできてる時に、全部崩れちゃったっていう感じだった」と悔しがる。
受傷から1か月後に手術を行い、約2週間の入院。離脱中は精神的にキツかったという。「早くサッカーをやりたい」という思いから、「やんない日々が当たり前になっちゃって……」。チームメートのトレーニング、試合を見るたびに不安が募った。
「(怪我を)やった直後とかは、『早くやりたいな』とか思ってたんですけど、ちょっと時間が経つと、気持ちの持ち方とか、みんなの練習や試合を見てると、『自分、ここで入れてできるのか?』みたいな、そういう不安とかがどんどん重なっちゃって。1年生の時に積み上げてきたものが『自分じゃできないのか』とか、崩れちゃう感じがして、ちょっと夏とかはキツかったと思います」。それでも、夏にCB石川穂高主将(3年、関東学院大進学予定)が同じく膝を負傷して長期離脱。上原は一緒にリハビリする主将の存在を励みとし、努力を重ねて12月のプレミアリーグEASTで公式戦復帰を果たした。
そして、長期離脱後にも関わらず、選手権で先発出場。「怪我の心配もあったし。いきなり全国っていうプレッシャーとか、試合勘とか、イメージとかもまだ作る途中の段階で、本番って感じだった」。ベストコンディションではなかったものの、上原は信頼してくれたチームに何とか応えようと必死に戦った。
チームは米子北高(鳥取)、大津高(熊本)というプレミアリーグ勢との激闘を乗り越え、ベスト8へ進出。上原はチームメートに感謝する。「周りのみんながプレーで支えてくれたりとかしたので、1人でやってる感はなかったです。周りに上手い人がいて、助けてくれる。それが心強かったと思います」。これまでならば一人で守れたような局面でも、身体が動かず、奪い切れないところがあった。それでも、仲間たちがカバー。だが、上原は選手権で今度は左腕を負傷し、1か月間の離脱を強いられてしまう。
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