1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

トランプの副大統領候補の一人は元軍人で中絶反対の母

ニューズウィーク日本版 / 2016年7月6日 17時50分

 米大統領選で共和党候補指名が確実となったドナルド・トランプがいよいよ副大統領候補選びに本腰を入れる中、アイオワ州の女性上院議員、ジョニ・アーンストが不動産王の本命候補として急浮上した。トランプが4日にアーンストと面会したことで、7月18~21日にオハイオ州クリーブランドで開催される共和党大会で、副大統領候補を発表するトランプの隣に立つのは彼女ではないかという憶測が広がっている。

 トランプは5日、ツイッターで、アーンストと会談できて「良かった」と投稿。「彼女は素晴らしい仕事ぶりでアイオワ州やアメリカの人々のために尽くしてきた。きっとまた彼女に会うことになるだろう」

【参考記事】トランプ陣営はスタッフも資金も足りない

 アーンストは退役軍人でイラク戦争に派遣された経歴があり、彼女が副大統領候補になれば、トランプの弱点とされる外交政策面を補強できる可能性がある。アーンストは2014年に初当選を果たし、アイオワ州で初めての女性上院議員としても注目を集めた。7月の共和党大会で基調講演をする可能性も取りざたされていた。

ビスケットも焼けるし銃も撃てる

 上院選では、気取らない人柄だが実力はワシントンの政治エリートに劣らない、と訴えた。当時のワシントン・ポスト紙はアーンストについて、「ビスケットも焼けるし銃も撃てる。アイオワの牧場で生まれ育った、親しみの持てる農場の娘にして母」と紹介、支持者は自分の代弁者として彼女に声援を送るだろうと評した。

 上院議員としてのキャリアはまだ浅いが、保守色の強い主張が目立つ。昨年7月には、女性の権利を擁護し女性向け医療サービスを提供する米NPO「プランド・ペアレントフッド」に対して、人口妊娠中絶を施す医療施設を運営していることを理由に、連邦政府の予算を凍結するよう求めた法案の提出に奔走した。

【参考記事】トランプ「中絶した女性に罰を」と発言、批判受け一転して修正



 アーンストはトランプとの会談後に声明を発表し、「今日はドナルド・トランプと良い会話ができた。2人で話し合った内容は、私が州の隅々を回りながら耳を傾けてきたアイオワの人々の声に通じるものだったし、アメリカにとって最善の道を議論することができた」と言及。「私はこれからもドナルドと見識を共有し、経済強化や国家の安全、アメリカが世界の大国として強力な存在であり続けることの必要性を追求していく」

 他にトランプの副大統領候補として名前が挙がっているのは、ニュージャージー州知事のクリス・クリスティー、元下院議長のニュート・ギングリッチ、インディアナ州知事のマイク・ペンス。トランプのアドバイザーはCNNの取材に対し、自分の名前が挙がった途端に飛びついてきた他の顔触れに比べると、アーンストはそこまで乗り気ではない印象だったと語った。

 トランプに対しては大統領にふさわしくないという批判的な見方も根強く、共和党議員の中には未だに党大会でトランプの候補指名獲得を阻止しようと試みる動きがある。各種世論調査によると、民主党候補指名を確実にしたヒラリー・クリントンの支持率がトランプを上回る状態が続いている。






ティム・マーチン

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください