上司も部下も最低限の事しかしない組織の救い方 『7つの習慣』著者コヴィー博士も絶賛の手法
東洋経済オンライン / 2024年2月29日 9時30分
自分が決めたわけでもない目標の達成を求められる。上で決まったことに異議を唱えないようプレッシャーをかけられる。会社でそんな経験をして、嫌な思いをしたことはないだろうか。
そんなことをしていると、いずれ誰もが最低限のことしかしなくなると警鐘を鳴らすのが米海軍の原子力潜水艦「サンタフェ」の元艦長、マルケ氏だ。
マルケ氏は、職場での言い方に配慮することで、上司と部下の分断を乗り越えられると主張する。分断を乗り越え、幸せな職場を作るためのコツを、マルケ氏の近著『最後は言い方』より紹介しよう。
上司がよく使う「強要」の言葉とは
あなたは上司から、次のような言葉をかけられたことはないだろうか。
あるいは、上司として、こんな言葉を発したことはないだろうか。
「これは君にやってもらわないと」
「今月もノルマをこなそう」
「みんなそれでいいな」
「上で決まったことには逆らえない」
「私はいつもこのやり方でやってきた」
「われわれに方向転換はありえない」
「おいおい。わかってないな」
これを見て、どう思うだろうか。よくある言い回しじゃないかと思う人もいるだろうし、何となく嫌な感じを受ける人もいるだろう。
私は、これらの言葉には、上司による暗黙の強要や、議論封じが含まれていると思う。
●自分がやると決めたわけでもないことをやるように言われる。
●自分が決めたわけでもない目標の達成を示される。
●決まったことに異議を唱えないようプレッシャーをかけられる。
●自分の考え方まで否定される。
残念ながら、現代の職場には、まだそんな状況があふれている。
仕事とはそういうものだろう、と言う人もいるかもしれない。しかし、自分の判断が尊重されない環境でも熱心に働き続けられるという人は、どれだけいるだろうか。
また、確かに強要めいた含みがあるなと思っていただいたとして、ではあなたが上司やリーダーになったら、このような言い方をせずに、部下に動いてもらうことはできるだろうか。
あなたは、チームを導くための、より効果的な言い方を知っているだろうか。
強要が行われる根本理由とは
誰しも、仕事とはいえ、強要などしたくないし、されたくない、というのが本音だろう。もちろん私もそうだ。しかし、仕事をしていると、必然的にそうなってしまうことがある。
なぜそうなるかというと、上司は考えて判断する人、部下は決まったことを実行する人というように、役割を分担しているからだ。
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