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「10分の細切れ集中」で自分を差別化する方法 10分で集中が切れても仕事に支障はない

東洋経済オンライン / 2024年3月23日 16時0分

集中できないのは私たちの能力低下などではなく、環境が大きく影響していると言います(写真:Ushico/PIXTA)

仕事がなかなか終わらないと、「集中できれば進むんだけどな」「なぜあの人は集中できているんだろう」と思ったことは一度ではないはずです。マッキンゼーや一流外資系企業を経て独立した大嶋祥誉氏は、集中できないのは私たちの能力低下などではなく、環境が大きく影響していると言います。

※本記事は大嶋祥誉著『マッキンゼーで学んだ 時間の使い方がうまい人の一瞬で集中する方法』の内容を一部抜粋・再編集したものです。

私たちは集中力がなくなった?

もし今、街中に田中角栄氏並みの迫力を持った政治家が現れて、演説を始めたとしたら、あなたはどうするでしょうか。立ち止まり、その名演説にしばし、聞き惚れるかもしれません。

しかし、おそらくは数分もすると、チャットやLINEの通知が気になってスマホを見たり、「この人ってどんな人なんだっけ?」とウェブで検索してみたりするのではないでしょうか。

あるいはスマホで写真を撮ってSNSにアップしようとするかもしれません。あるいは、突然の電話に気づいて、その場をそそくさと後にするかもしれません。いくら演説が興味深いものだったとしても、立ちながらじっと話を聞いていられるのは、せいぜい数分というところではないでしょうか。

それに対して、テレビで流れていた田中角栄氏の演説を聞いている人たちは、微動だにせず彼のほうを向き、その演説に耳を傾けているのです。もちろん、あくまで映像で見ただけですから、その後ろには適当に聞き流している人もいたかもしれません。

田中角栄氏の演説が巧みだということも、もちろんあるでしょう。でも、それを差し引いて考えても、当時の人たちはよほど、今の我々よりも集中力、あるいは忍耐力を持っていたように思います。

これだけ見ると、やはり現代の我々は以前に比べて「集中力」を失ってしまっているように思います。かつてのような集中力を取り戻すことができれば、仕事もプライベートも、よほどはかどるようになるかもしれません。

ただ、私が申しあげたいのは別のことです。それは、「現代人は集中力がなくなったのではない。そもそも、集中できなくて当然なのだ」ということです。

その一番の理由は「スマホ」です。スマホを持っていない当時の人たちは、演説がちょっと中だるみしても、他にやることがないから聞き続けるしかありません。でも、今なら携帯をさっと取り出して新しいニュースがないかを見てみたり、SNSに「この演説つまらない」などと書き込むことも可能。スキマ時間を利用してゲームをやることさえ可能です。

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