「ゴミ屋敷に住むシングルマザー」悩み消えた瞬間 片付けの現場では何が起こっているのか?
東洋経済オンライン / 2024年3月16日 11時50分
シングルマザーと小学生の娘が住む一軒家の2階は、部屋が3つもあるというのに誰も立ち入ることのない、この家における「禁足地」のような場所になっていた。母も娘も「2階が怖い」と口を揃えて言うのだ。そんな使われなくなった部屋には、どんどんゴミが溜まっていった。
本連載では、さまざまな事情を抱え「ゴミ屋敷」となってしまった家に暮らす人たちの“孤独”と、片付けの先に見いだした“希望”に焦点をあてる。
YouTube「イーブイ片付けチャンネル」で多くの事例を配信するゴミ屋敷・不用品回収の専門業者「イーブイ」(大阪府)がこの一軒家を訪れると、依頼主の母親は人が変わったように不用品を捨て始めた。片付けができない人でも、ひとつのきっかけ次第でゴミ屋敷の生活から脱することができる。
動画:「これを見て勇気を出してほしい」母子2人で困難を乗り越え汚部屋の片付けを決意
2階の部屋に怖くて入れない母と娘
「ゴミ屋敷の住人の中には、“あの部屋がなんとなく怖い、あの部屋にはなんとなく入りたくない”と、あるひとつの部屋を極端に避ける方がいらっしゃいます。中には精神的な病を抱えている方もいらっしゃいますし、霊的なものって証明ができないので、私たちはあまり突っ込まずに片付けるようにしています」
そう話すのはゴミ屋敷・不用品回収の専門業者「イーブイ」社長の二見文直氏だ。イーブイが配信している過去の動画を見ると、今回の依頼主以外にも「あの部屋が怖い」と話すゴミ屋敷の住人は何人かいる。
とくに多いのは屋根裏や2階など階段の先にあるスペースだ。怖くて使わなくなった部屋には自然と不用品が溜まっていき、より一層その部屋を使わなくなる。すると、その部屋に対する負のイメージが脳に植え付けられ、さらに怖さが増していくのかもしれない。
2階には使わなくなった大型の家具が詰め込まれた部屋が2つ。いらなくなった服や生活用品が入ったゴミ袋が床に並んだ部屋が1つ。主に生活している1階で不要になったモノをまとめ、そのたびに2階へ押し込んでいると言った。
100円ショップで生活雑貨を大量に買ってしまう人
玄関こそ多少サンダルや靴が散らかっているだけだが、廊下を抜けてリビングに入るとその光景は一変する。真ん中に置かれたダイニングテーブルには、食料品だけではなく書類やスプレー類や生活用品が散乱している。まとめて押しのけないことには食事をすることもできない。ダイニングチェアーの上にもどっさり荷物が乗ったままだ。
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