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初代読者も戦慄した『キン肉マンII世』のトラウマ描写3選「往年のファンは複雑?」

マグミクス / 2023年10月14日 19時10分

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■大人向け雑誌だからこその残虐なトラウマシーン

 1998年から「週刊プレイボーイ」(集英社)で連載開始されたマンガ『キン肉マンII世』は、かつて「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて連載されていた『キン肉マン』の続編に当たります。キン肉マンの息子・キン肉万太郎が主人公で、前作同様に超人同士による迫力あるバトルが描かれました。

 当初、本作は短期連載の予定でしたが、読者からの反応が予想以上で、初代『キン肉マン』を上回る連載期間となりました。

 その一方で、さまざまな面で初代『キン肉マン』と比較され、ファンの間で賛否の意見が多くあった作品でもあります。そんな『キン肉マンII世』には、前作に負けないほど残酷なシーンも登場しました。本記事では多くの読者に衝撃を与えたトラウマシーンを紹介します。

 最初に紹介するのは、コミックス10巻「見よ、伝説超人の生き様を!!」で描かれたシーンです。「火事場のクソ力修練」に臨む万太郎の2戦目の対戦相手「ハンゾウ」は、変幻自在の忍術を操る悪行超人でした。

 その万太郎との試合前に乱入してきたのが、ハンゾウと深い因縁がある伝説超人「ザ・ニンジャ」です。

 ハンゾウを圧倒したザ・ニンジャですが、やがてハンゾウが形勢逆転します。そしてハンゾウが片腕を刀のように変形させ、相手の顔面を削ぎ落とすという残虐な技「御面(おつら)頂戴」を披露しました。

 ザ・ニンジャの顔面が無惨にも切り取られ、宙を舞ったシーンに目を背けた読者は少なくないことでしょう。

 こうして前作『キン肉マン』から登場するザ・ニンジャが惨殺された場面に、SNS上では「残酷な敗北シーンで消し去りたい過去」といった声があがる一方、「正義超人側になったら御面頂戴をやらなくなったハンゾウが好き」と、のちに万太郎の仲間になるハンゾウに好意を示す人もいました。

 次に紹介するのは、コミックス4巻「リングに降りそそぐ赤い雨!」で描かれたシーンです。万太郎を中心とした新世代正義超人一期生と、新世代正義超人二期生の入替え戦で、ガゼルマン対ジェイドの一戦が行われました。

 序盤は一期生のガゼルマンが優勢に立ちますが、スタミナが切れると二期生のジェイドの反撃が始まります。ジェイドが猛攻を仕掛けるなかで、彼の師であるブロッケンJr.から託された大切な「ドクロのバッジ」が外れてしまいました。

 それを手にしたガゼルマンが「似合いやしないぜカッペが!」と、バカにしながらバッジを投げつけたことで、ジェイドは激高します。怒りのまま突進したジェイドが繰り出したのは、師から伝授された奥義「ベルリンの赤い雨」でした。

 その大技でガゼルマンの胴体を縦に切り裂くと、まるで噴水のように大出血します。リングに立ち尽くすジェイドの体を濡らすほどの鮮血が降り注ぎ、試合を見守っていた観客がドン引きしてしまう凄惨な光景が描かれました。

 最後に紹介するのは、コミックス26巻「命を賭けて守れ! 正義の叡智!!」のワンシーンです。ケビンマスクとスカーフェイスのタッグ「B-エボリューションズ」は、再生(リボーン)・アシュラマン&ボルトマンによる「ザ・デモリッションズ」と対戦します。

 アルティメット阿修羅バスターを食らって失神したスカーフェイスを無理やり起こしたアシュラマンは、容赦なくさらなる追い打ちをかけます。

 ボルトマンが自身の胴体を超人電子レンジ「魔の四角窓」にすると、アシュラマンはスカーフェイスの身体をそのなかに強引に突っ込みました。

 そして生きながら強烈なマイクロ波を浴びたスカーフェイスの血液は沸騰し、身体ごと「魔の四角窓」で消滅させられてしまいます。

 このスカーフェイスのあまりにも残酷な死に様に、「スカーフェイスが殺されるところはいまだにトラウマ」と衝撃を受ける読者や、「ケビンマスクに後を託して電子レンジに消えて行ったシーンは泣ける」と感動を語る人もいました。

 今回紹介した衝撃的なシーンを始め、『キン肉マンII世』は新旧のファンから賛否両論あった作品でもあります。しかし、この『キン肉マンII世』があったからこそ、今も続いている『キン肉マン』の連載再開につながったこともたしかで、大きな意味を持つ作品だったのは間違いありません。

(LUIS FIELD)

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