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【デビュー40周年】荻野目洋子 『ダンシング・ヒーロー』再ヒットのきっかけ“バブリーダンス”への感謝「幅広い世代の方と繋がることができた」

NEWSポストセブン / 2024年5月2日 7時15分

4月3日にデビュー40周年を迎えた荻野目洋子

 カメラマンの注文に瞬時に応えて抜群の動きと表情を見せる。4月3日にデビュー40周年を迎えた荻野目洋子だが、躍動感と清潔感は今も変わらない。去る2月に東京・渋谷で開催された記念コンサートでも2時間半ノンストップで歌い踊り、約2000人の観客を魅了した。選曲はもちろん、衣装、演出、構成も本人のプロデュースだった。

「デビューした頃は『もっとうまくなりたい』と、自分のことで精一杯でしたが、今はどうやったらお客様に喜んでもらえるかを第一に考えるようになりました」(荻野目、以下同)

 その変化は結婚と3人の育児を経て活動を再開した2014年に遡る。休業を経て歌える喜びを再認識し、観客の反応が自身のエネルギーになることに気づいたのだ。それは2017年、代表曲『ダンシング・ヒーロー』が再ヒットを記録したことで確信に変わる。

「平野ノラさんや大阪府立登美丘高校ダンス部の皆さんがあの曲を使ってくださったことがきっかけでした。日本レコード大賞をはじめいろんなステージで歌わせていただきましたが、イントロが流れた瞬間、皆さんが笑顔になるんですよね。最初にバブリーダンスを観た時は『こんなにキレのあるダンスをする高校生がいるんだ!』と驚きましたけど、そのおかげで幅広い世代の方と繋がることができたのも大きな喜びでした」

 同曲は今では盆踊りの定番曲になるなど、老若男女に愛されるスタンダードソングになった。

「たくさんの人にパワーを与えられる曲に出会えて本当に幸せです!」

アイドルへの憧れは全くなくて

 荻野目がデビューした1980年代はアイドルの黄金時代。同期には菊池桃子、岡田有希子らがおり、歌番組や誌面を彩った。

「私自身は昆虫が好きな自然児(笑)。歌いたくて芸能界に入ったものの、アイドルへの憧れは全くなくて、自分がそのカテゴリーに入れられたことに戸惑いもありました。周りはかわいい人ばかりなので、美容整形を考えたこともあったんです」

 だが「自分は歌に集中しよう」と思い直し、独自の世界を見出すことに専念したという。近年は全曲自作のアルバム『Bug in a Dress』をアナログ盤限定で発売するなど、着実に活動の幅を広げている。

「今は音楽で伝えたいことがいっぱいあるし、日々新しい発見もある。最高に充実しています」

【プロフィール】
荻野目洋子(おぎのめ・ようこ)/1968年生まれ、千葉県出身。1984年『未来航海-Sailing-』でデビュー。1985年『ダンシング・ヒーロー』でブレイクし、映画、ドラマにも多数出演。2001年に結婚、3児の母に。2022年から『荻野目洋子の虫はともだち』(J:テレ/J:COM)に出演中。

取材・文/濱口英樹

※週刊ポスト2024年5月3・10日号

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