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「年収1000万円の人」と「年収400万円の人」は何が違うのか…お金に悩む人に精神科医が勧めるたった一つの習慣

プレジデントオンライン / 2023年9月3日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/bee32

収入を増やしたいと思ったら、まず何をすればいいのか。精神科医の樺沢紫苑さんは「あなたは、年収1000万円になる方法を何個言えるだろうか。一流企業に就職する方法しか知らなければ、お金はいつまでたっても増えない」という――。

※本稿は、樺沢紫苑『読書脳』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

■自分を変えたいと思ったら、まず本を読む

あなたは今の生活、今の仕事、今の収入に満足していますか? おそらく、ほとんどの人は満足していないと思います。

「もっと収入が欲しい」「自分にはもっとやりたいことがある」「今のような生活から脱出したい」と多くの人は思いながらも、特に目立った努力や行動もせずに、なんとなく毎日を過ごしてしまっているのではないでしょうか。

どうせ何をしても成功するはずがない、という無気力状態に陥っている。

しかし、何もしなければ、現状が変わるはずがありません。

もしあなたが今の生活、今の仕事、今の収入を変えたいと心から思うのなら、「読書」をお勧めします。

なぜならば、本にはこの世の中のほとんどの問題の解決法が書かれているからです。

将来に絶望するのではなく、もっと多面的な見方を身につけることができれば、自分の未来に無限の選択肢と可能性が広がっていることがわかります。

自分が「変わる」。自分を「変える」。自分の未来を「変えたい」と思うなら、とりあえずすべきことは読書です。

■「年収1000万円になる方法」を何個言えるか

自分の頭でいくら状況を打開する方法を考えても、限界があります。しかし、「本」を読めば何千、何万人もの先人の知恵を借用できるのです。

自分1人で解決できない問題も、乗り越えられない壁も、先人の知恵を借りれば簡単に乗り越えられる。現状を変えることは、そう難しいことではないのです。

何かを「変えたい」と思ったら、まず本を読むことをお勧めします。

ある時、居酒屋の隣のテーブルで、就活中の大学生4人組が、互いの就職活動の状況について話していました。なかなか内定がもらえず、苦しい状況の様子。

いろいろ話した結果、A男が言いました。「やっぱり、なんだかんだ言っても、将来的に年収1000万円は欲しいよね」。それに対して、すかさずB子は言いました。「それって、商社かマスコミにでも就職しないと無理だよ」「そうだよなあ、やっぱ年収1000万円は無理か」と残念そうな表情を見せるA男。

あなたは、「年収1000万円になる方法」を何個言えますか?

A男とB子にとって、「年収1000万円になる方法」は、「商社やマスコミなどの一流企業に就職すること」しか思いつかなかったようです。けれども、「年収1000万円になる方法」は、世の中にたくさんあると思います。

■10個あれば実現する確率も跳ね上がる

起業する。副業をする。会社の中で部長や役員に昇進する。資格を取得して転職する。資本金をコツコツためて、フランチャイズ店を経営する。ローンで不動産を購入して、家賃収入を得る。株やFXへの投資を少額からスタートする。インターネットビジネスを始める。個人輸入ビジネスをする。本を書いて印税収入を得る。お金持ちと結婚して玉の輿にのる。宝くじを当てて、当選金を運用する……。

「年収1000万円になる方法」を10個思いつく人と、1つしか思いつかない人では、将来的に「年収1000万円になる」確率が高いのはどちらでしょう?

A男やB子のように、「一流企業に就職すること」しか思いつかなければ、そこに就職できなかった時点で、「年収1000万円になる人生」をあきらめざるを得ません。

しかし、「起業して、それが成功すると年収1000万円以上稼ぐことができる」ということを知った上で「将来の起業」という可能性を考慮するのなら、就職活動も変わってくるのではないでしょうか? 「給料が高い会社」ではなく、「将来の起業に役立つ経験ができる会社」も選択肢に入ってくるし、「小さいからこそいろいろな経験が積める中小企業」という選択肢も出てくるでしょう。

■書店で自分に合った「運命の1冊」を選べばいい

人間というのは、思いつかないことを実行することはできません。可能性すら思いつかないのに、それに向けて努力することは不可能なのです。

ですから、「年収1000万円」になりたければ、「年収1000万円」になる方法をいくつも知っていなくてはいけない。選択肢は多いほうが、実現確率は間違いなく高まる。

自分の人生の可能性に広がりが出るのです。

そして、「年収1000万円」になる方法が書かれた本は、書店に行けば何百冊も並んでいます。本気で「年収1000万円」になりたいのなら、そうしたさまざまな本の中から自分に合った「運命の1冊」を選択して、コツコツと勉強し、努力していけばいいのです。選択肢がなければ何をしていいかわからず、努力することすらできないのです。

本をたくさん読めば、将来の選択肢を広げることができます。自分では2つしか思いつかない選択肢も、本を読めば4つに増やすことができます。可能性の少ない未来、無限の可能性が広がる未来。あなたは、どちらを生きたいですか?

■スキル、人間力、外見も本で学ぶことができる

「お金が欲しい」「収入を増やしたい」「もっと給料の高い会社に行きたい」と願う人はたくさんいますが、ではお金を稼ぐために何か努力をしているのかというと、自信を持って答えられる人は少ないのではないでしょうか。

何もしないでお金が空から降ってくる、ということはあり得ません。でも、「お金が欲しい」と思っても、ほとんどの人は何をしていいかわからないのです。お金というのは、その人が行う労働の価値に見合った額が支払われます。つまり、自分が今と同じ人間でいる限り、収入が飛躍的に増えることはあり得ないのです。逆に、「高い収入を得られるような人間」に成長すれば、収入は増えます。

知識、経験、ビジネススキル、コミュニケーション能力、人間力、外見、資格……。いろいろな側面があると思いますが、本を読んで努力することでこれらの能力が高まり、自分に磨きがかかる。読書による自己成長によって、自分の価値が高まることは、間違いありません。

■年収の高い人は読書量も多い

本を読むのは嫌いだとしても、読書をすれば収入が増えるとするならば、俄然(がぜん)、読書に対するモチベーションは上がりませんか?

実際に、読書量と年収は、比例するのです。読書量について多くの調査がなされていますが、ほとんどの調査で、年収の高い人は読書量も多いという結果が出ています。

文学のある情報と棚のズーム
写真=iStock.com/Kobus Louw
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Kobus Louw

例えば、2009年の日本経済新聞社産業地域研究所の月額書籍購入費の調査(全国の20~60代の男女1000人を対象)。

20~30代の年齢層を見ると、年収800万円以上の人の月額書籍購入費は、2910円。

2006年次の調査と比較して19%増になっています。

年収400万~800万円未満の人たちは、2550円で23%増。年収400万円未満の人たちは、1914円で24%減、という数字が出ています。

年収が高いほど本の月額購入費が多く、年収が低いほど月額購入費が少ない。読書量と年収は比例するのです。そして、さらに最近になってその傾向は強まっています。

■お金持ちは、お金持ちになる前から読書している

本嫌いの人がこのデータを知ると、必ず言います。

「お金に余裕があるんだから、本をたくさん買えるのは当然だろう。本をたくさん読んだから収入が増える、という因果関係は説明されていない」

読書好きの会社の社長や、読書好きの高収入の会社員に会う機会があれば、「いつから読書していますか?」と聞いてみてください。「若い頃から」「学生の頃から」あるいは、「子供の頃から」と答えるはずです。つまり、今収入が高い人は、お金がない頃や、成功する前から読書を習慣にしているのです。

読書は「習慣」です。読書習慣のない人が、お金持ちになったから急に本を読み出すということは、まずあり得ない話です。

私の友人の経営コンサルタント、野田宜成さん。彼は今までに9000人以上の経営者と会い、500社以上の企業にコンサルタントとして携わってきたそうです。その野田さんに、「成功している経営者の共通点は何ですか?」と尋ねたところ、興味深い答えが返ってきました。

成功している経営者のほとんどが、「読書家」である、というのです。

■「我流」が通じるほど世の中は甘くない

では、成功している経営者で、本を読まない人はいないのかというと、当然そういう人もいるそうです。しかし、本を読まない経営者で、10年、20年と継続的に結果を出す例は極めて稀なのだそうです。つまり、本を読まない経営者は、結果を出せたとしても「一発屋」で終わる可能性が高い。連戦連勝は難しいのだと。

繰り返しになりますが、1人の人間ができる経験、試行錯誤には限界があります。1人の人間が1年でできる試行錯誤の量は、限られているのです。しかし、本には、他人の失敗の経験や試行錯誤の跡が記されています。それを参考にするだけで、明らかに間違った道には進まないで済むのです。

樺沢紫苑『読書脳』(サンマーク出版)
樺沢紫苑『読書脳』(サンマーク出版)

他人の経験を活かすことで、時間の無駄を減らして、最短距離で成功への道を歩むことができるのです。

本を読まない人は「我流」です。その「我流」がたまたまうまくいくこともあるでしょうが、毎回、毎回「我流」が通じるほど、世の中は甘くありません。

私たちの「時間」には限りがあります。他人の「経験」が満載された「本」を上手に活用することで、「5年」「10年」という回り道をショートカットできるとしたら、1500円の本を100冊買ったとしても、安い買い物だと思います。

ビジネスで、そして社会的に成功したければ、そして高い収入を得たければ、「読書」するしかないと思います。

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樺沢 紫苑(かばさわ・しおん)
精神科医
作家。米・イリノイ大学への留学を経て樺沢心理学研究所を設立。YouTubeやメルマガで精神医学の情報を発信。著書に『学びを結果に変えるアウトプット大全』『精神科医が教える ストレスフリー超大全』『読書脳』ほか。

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(精神科医 樺沢 紫苑)

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