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中学受験が「早く通い始めた者勝ち」ではない理由 低学年のうちは「広い意味での勉強」がおすすめ

東洋経済オンライン / 2024年3月16日 8時30分

目まぐるしく変わる中学受験事情。保護者が、過去の成功体験を子どもの受験に当てはめようとして、うまくいかなかったというケースもあるようです(写真:koumaru/PIXTA)

YouTubeチャンネル登録者数約10万人の受験指導専門家である西村創(はじめ)さん。「中学受験を考えたら、まずやっておきたいこと、知っておきたいことがあります」と語ります。

第1回は「親がしがちな誤解」についてお伝えします。(※本稿は『中学受験のはじめ方』を抜粋、再構成したものです)

中学受験についての誤解

中学受験については、ウワサ話やSNSなどの情報があふれているため、思い込みや誤解が多いと感じています。「当然」だと思っていることも、もしかしたら違う見方があるかもしれません。

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誤解1 塾は低学年からでないと入塾できない

1つめの誤解は、中学受験塾は低学年から入らないと満席で入塾できないというものです。近年は「満席で入塾できなくなってしまうから……」と、年長のうちから入塾テストを受けて、1年生から入塾する動きが盛んになっています。

実際、首都圏トップの合格実績を出している塾、SAPIXのWebサイトで「募集停止の校舎一覧」というページを見ると、小1から募集停止になっている校舎もあります。

でも、年度の途中で募集停止になっても、年度が変わるタイミングで入塾できますから、焦る必要はありません。

エルカミノなどごく一部の塾を除いて、塾は一度入塾した生徒をふるいにかけて進級させないということはありません。そこで、低学年ほど募集人数を絞って、年度が変わるタイミングで新たに募集をかけるというわけです。

もちろん学年が上がるほど入塾テストのハードルは上がるものの、そのテストに合格できないようでは、入塾してから授業についていくのがそもそも困難です。

入塾するのが目的ではなく、成績を上げて志望校に合格することが目的なのですから、お子さんの学力と受験したい気持ちが入塾に見合うと判断できたタイミングで、入塾テストを受けるのがいいでしょう。

通塾で陥りがちな「お客さん」状態に要注意

最難関校の合格実績を売りにしている塾では、カリキュラムやテキストも最難関校に受かるためにつくられています。

そうした塾に、入塾ハードルの低い低学年から入り、小4、小5と進級していくと、「今、入塾テストを受けたら落ちるだろう」というような成績で通い続ける子も出てきます。授業内容を理解しきれずにただ塾に通うだけの、いわゆる「お客さん」状態です。

じつは、小中学校時代の私がそうでした。塾の授業をちっとも理解していないのに、それを親に言い出すことができず、授業中、ずっとノートにマンガを描いたり、机の下に隠しながら携帯ゲーム機で遊んだりして、授業が終わるのを待っていました。

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