特集2017年12月1日更新

ニュースとともに振り返る、2017年流行語大賞

12月1日に「2017ユーキャン新語・流行語大賞」が発表され、年間大賞には「忖度(そんたく)」と「インスタ映え」が選ばれました。 大賞をはじめそのほか、今年、世間を騒がせた人物・現象・事件を象徴する同賞を、Infoseekニュースの記事とともに振り返ります。

ユーキャン「新語・流行語大賞」発表

「忖度(そんたく)」「インスタ映え」が年間大賞に決定

今年、話題になった言葉を選び、ゆかりの深い人物や団体を表彰する「2017ユーキャン新語・流行語大賞」(「現代用語の基礎知識」選)が1日発表された。年間大賞には「忖度(そんたく)」と「インスタ映え」が選ばれた。
なお、選考委員特別賞は、日本で初めて10秒の壁(9.98)を破った桐生祥秀選手(21)の「9.98」と、デビュー戦から半年、無敗のまま29連勝を達成した将棋の最年少プロ、藤井聡太四段(15)の「29連勝」が選出された。

ユーキャン「新語・流行語大賞」ノミネート 30語

アウフヘーベン

「アウフヘーベン」とは、小池百合子東京都知事が新党立ち上げの際の会見で多用し「意味がよくわからない」と話題になりました。

それにしても「アウフヘーベン」の意味がよくわからないとネットでもささやかれております。ちなみにアウフヘーベンとは以下のような説明となっております。
あるものを否定しつつも、より高次の統一の段階で生かし保存すること。止揚ということです
(出典:コトバンク)

インスタ映え

最近情報番組などでよく耳にする言葉に、「インスタ映え」というものがあります。一応これは「Instagram」に投稿する写真として、見栄えがいいものが撮影できるという意味ですが、最近ではインスタ以外のSNSに投稿する写真にもよく使われるようです。

うつヌケ

漫画家・ 田中圭一さんによるうつ病脱出体験を描いたレポート漫画「うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち」のこと。及び、「うつ病からの脱出」も指すようです。著者本人だけでなく大槻ケンヂ、内田樹、代々木忠といった芸能人や文化人などのうつヌケ経験をインタビューし、うつ病脱出のための経験談や知識、あるいは悩みを共有できると評判になりました。

うつ病を脱出した人たちのエピソードをまとめた田中圭一さんによるマンガ『うつヌケ~うつトンネルを抜けた人たち』(KADOKAWA)が発売1ヶ月半で10万部(電子版含む)を突破し、話題になっています。
『うつヌケ』は、自らも10年間うつに苦しんだ田中さんの体験談と、「うつヌケ」した17人のエピソードをまとめたマンガ。“うつヌケ”経験者としてミュージシャンの大槻ケンヂさんや思想家の内田樹さんら著名人も続々と登場します。

うんこ漢字ドリル

3018例文すべてに「うんこ」を使った、まったく新しい漢字ドリル
事前調査で「めちゃくちゃおもしろい、すごく楽しい」「これは絶対子どもが食いつく」と大絶賛!
男の子も女の子も、親御さんからも笑い声の上がった、 おもしろいうえにしっかり漢字が身につく最強ドリルです。

炎上○○

この言葉は、主にネットの投稿やテレビでの発言が、批判を集めることについて「○○が炎上した」という表現が使われました。また、よく炎上する人・現象を指して「炎上芸人」「炎上ユーチューバー」などの表現も使われました。中には注目を集めたり、ネットのアクセスを稼ぐためにわざと炎上するような言動をする人も現れました。

自分で制作した動画をYouTubeなどのサイトに投稿し、広告収入で稼ぐYouTuber。
9月8日に交番の前で白い粉を落とすドッキリ動画を撮影したYouTuberとその妻が、偽計業務妨害の疑いで逮捕され、話題となっている。

AIスピーカー

AI(人工知能)を搭載したスピーカーのこと。スマートスピーカーとも。アメリカで大ヒットしたアマゾンの「Amazon Echo」を皮切りに、グーグルの「Google Home」、Lineの「Clova WAVE」、アップルの「HomePod」など、様々なAIスピーカーが登場し、日本でも発売が開始、あるいは予定されています。Infoseekでも、過去に何度かスマートスピーカーを特集していますので、ぜひそちらをご覧ください。

9.98(10秒の壁)

この言葉の「10秒」とは、100m走で10秒を切ること。1968年、ジム・ハインズが人類として初めて9秒9を記録し、その後人類の身体能力やトレーニング技術、サポート器具の向上で100m走で10秒を切ることはそれほど困難でもなくなりましたが、それでも日本人にとっては、1998年に伊東浩司がマークした10秒00が更新されず、長い間大きな「壁」でした。そして今年、桐生祥秀(21)が陸上男子100メートルで日本人初となる9.98秒を出したことにより、「日本人がついに10秒の壁を破った」と言われました。

「8月の世界選手権の個人種目への出場権を逸し、友人に『悔しい。だけど、俺が日本人で初めて9秒台出すから』と話していたそうです」
予言通り、9日に行われた日本学生対校選手権の男子100メートル決勝で9秒98を叩き出した桐生祥秀(よしひで/21・東洋大)。その瞬間、会場は地鳴りのような歓声に包まれたが、陸連関係者はこう語る。

共謀罪

「共謀罪」とは「組織的犯罪処罰法」に含まれる概念のことです。テロ防止のための法案ですが、その解釈をめぐり懸念の声もあがっていたため、その成立は紛糾しました。

15日、改正組織的犯罪処罰法(共謀罪法)が成立した。政府は、2020年の東京五輪・パラリンピックを控えテロを未然に防ぐため、また「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約」を批准するため、この法律が必要だと訴えてきた。しかし、共謀罪の成立要件が非常にあいまいなことや、強行採決により可決されたことなどを海外メディアは問題視しており、今後の運用に懸念を表明している。

GINZA SIX

松屋銀座の跡地を開発し、2017年4月20日にオープンした銀座エリア最大の商業施設です。オープン時には開業を待ちわびるあまりの行列の長さにスタートを10分前倒しするほどの人気で、GWまでに来場者数152万人(1日平均約8万5000人)を記録しました。

200以上の多彩なショップを誇る商業施設であると同時に、前衛芸術家・草間彌生さんの新作インスタレーション「南瓜」が彩る吹き抜け空間をはじめとした東京の新たな文化情報発信拠点でもある「GINZA SIX」。インスタグラムなどSNS上では、GINZA SIXに関する投稿が約5万件を超えており、依然注目が続いている。

空前絶後の

お笑い芸人・サンシャイン池崎が自己紹介の時にハイテンションで使うワード「空前絶後の超絶孤高のピン芸人!」から。昨年の大みそかに放映された日本テレビの番組「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで」で、俳優の斎藤工がこのフレーズをコピーしたことで池崎本人も大ブレークしました。

サンシャイン池崎の持ちネタは、「空前絶後の超絶孤高のピン芸人! 笑いを愛し、笑いに愛された男!」と、とにかくハイテンションに自己紹介するというもの。昨年の『絶対に笑ってはいけない科学博士24時』では、池崎がこの芸を披露した直後、気づかれないように入れ替わった斎藤が、池崎とまったく同じ衣装で登場。「イエェェェ~イ!」という絶叫から、「空前絶後の超絶怒涛のセクシー俳優! セクシーを愛し、セクシーに愛された男! 浮気、不倫、ダブル不倫、すべてのセクシーの生みの親!」という自己紹介まで、完璧なコピー芸を披露してメンバー全員を“アウト”にさせた。

けものフレンズ

2017年1月からテレビ東京他で放送されたアニメ。放映当初はあまり話題になっていませんでしたが、SNSを中心に人気が爆発、ネットでは「すごーい!」「たのしー!」といった劇中のワード「フレンズ語」で埋め尽くされ、監督を始めとする関係者すら困惑する事態となりました。

放送開始直後は、それほど注目をされていなかったにも関わらず、今クールが終わってみれば、押しも押されぬ今期の"覇権アニメ"に・・・・・・どころか、日々ネット上で「すごーい!」「~のフレンズだね!」といった関連ワードが飛び交う、ある種の社会現象にまでなった本作だが、この流行はいったいなんなのだろうか?と、頭をひねるファン、そして関係各所の業界人も多いことだろう。

35億

オースティン・マホーンの音楽に乗って、デキるキャリアウーマンを演じるお笑い芸人のブルゾンちえみのネタから。ファンだけでなく女性芸能人も次々と真似をするなど、内外で大人気となりました。また彼女は「24時間テレビ」のマラソンランナーにも選ばれ、今年最もブレークしたお笑いタレントの一人となりました。

「8月3日に27歳になったブルゾンですが、1年前はもう芸人を辞めて故郷に帰ろうかと考えていたぐらいだそう。最後の最後に、自分の好きな曲と好きなネタで勝負する! と決めて、それが若手発掘番組に拾われて大ブレイク。後ろに従えている『with B』まで人気になり、日本中を『世界中に男は何人いると思ってるの!?』『35億!』というフレーズが飛び交いました。BGMの『Dirty Work』を歌ったオースティン・マホーン(21)もブルゾンと仲良くなり自宅に招待されるなど飛躍しました」

Jアラート

有事の際の全国瞬時警報システムのことを言います。今年は北朝鮮が再三にわたりミサイルを発射したため何度もこのJアラートが鳴り響きました。その一方で、「ミサイルが飛んできたときにどうすればいいのか」「Jアラートに意味があるのか」などの議論も。

日本政府は、北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合における全国瞬時警報システム(Jアラート)を29日6時14分に発表した。
内容は「ミサイル通過。ミサイル通過。先程、この地域の上空をミサイルが通過した模様です。不審な物を発見した場合には、決して近寄らず、直ちに警察や消防などに連絡して下さい」というもの。

人生100年時代

リンダ・グラットン氏のベストセラー「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」から。
人間の寿命が100歳を超える時代になると、これまでの生き方や人生設計が通用しなくなるので、新たな人生設計を考えるべき…としています。
また、それを受けて自民党の小泉進次郎氏らが「「人生100年を生きる時代」の変化に対応し、労働法制や社会保障も変わらなければならない。」とする、「人生100年時代の社会保障」を提唱しました。

まず、あなたが覚悟しなければいけないのは「人生は100年を考える」ということです。
今現在の日本人の半数はすでに87歳(男性84歳、女性90歳)まで生きる時代になっています。寿命の伸びは今後も続くと見込まれ、2007年生まれの日本人の半数は107歳まで生きられると予測されています。
半分が100歳まで長生きする時代ということは、その半分の人は110歳もありうるということです。すでに30~40代は、自分の人生は90歳以上があるのだと考えておくべきですし、今の20代は、100歳も確実にありうる、と考えて人生を考えておくべきだと思います。

睡眠負債

今年6月、『NHKスペシャル』でも「睡眠負債が危ない」という特集が放送され、そこでも、長年の睡眠不足が「負債」のように溜まっていき、これがうつ病、がん発症リスク、認知症などをもたらすことなどが明かされている。

線状降水帯

今年の九州北部豪雨、平成27年9月関東・東北豪雨など、最近「数十年に一度の大豪雨」で大きな被害が出ています。この豪雨の原因のひとつがこの「線状降水帯」です。これは大雨の原因となる積乱雲が同じ場所で次々と発生してライン状になり、停滞する現象のこと。その結果、大量の雨雲による激しい雨が長時間続くことになります。

ですが、その原因が「線状降水帯」という点では共通しています。細い帯状に積乱雲が連なって次々に移動する現象です。結果的に、限定された地域で長時間に渡って連続して大量の降水量を記録することになります。大変に恐ろしい現象です。
恐ろしいというのは、実際に線状降水帯に襲われて豪雨の被害が発生する恐ろしさということもありますが、同時に、少し離れた場所では降水量は限定的だったりするため、深刻な被害を受ける地域がなかなか特定できないという問題があるからです。

忖度(そんたく)

「Infoseekマルチ辞書」によると「他人の心をおしはかること。また、おしはかって相手に配慮すること」。森友学園問題で国会に証人喚問された籠池泰典理事長が「口利きはなかっただろうが、忖度したのではないか」と言ったのをはじめとして会見でも「忖度」を連発。いかにも日本的なワードであり、流行語となりました。ちなみに外国人記者クラブの会見では、通訳がこの「忖度」をどう訳すか困ったというエピソードもありました。

この日の籠池理事長は参院予算委員会での証人喚問に出席。長時間の尋問のあとにもかかわらず、疲れた様子を見せなかった。籠池理事長は記者会見で、問題になっている学校用地の売却について、安倍晋三首相の直接的な口利きはなかっただろうとしつつ、財務省の官僚が、安倍首相や昭恵夫人の「心を忖度した」のではないかと述べた。

ちーがーうーだーろー!

自民党の衆議院議員(当時)の豊田真由子氏が50代の男性元秘書に対し発したとされる暴言のひとつ。週刊誌により音声が暴露された数々の暴言は世間に凄まじいインパクトで、暴言だけでなく暴行も行っていたことが明らかになり、猛批判を浴びた豊田議員は自民党を離党。その後の衆議院総選挙では落選となりました。

「このハゲーーーーっ!」「ちーがーうーだーろーーっ!」「お前は頭がおかしいよ!」「これ以上、私の評判を下げるな!」「お前、死ねば?」
聞くに堪えない絶叫が響く。秘書が運転する車の中で、豊田氏と思われる女性が発した言葉だ。「すいません、叩くのは…」と秘書が懇願するも、続いてボコッボコッと殴るような音。記事によると、秘書が支持者に送ったバースデーカードの宛先と名前に誤記があったようで、豊田氏はそれに怒っているということのようだ。

刀剣乱舞

「艦これ」に端を発する擬人化ブームの中でも特に人気となったのが「日本刀」を美男子に擬人化した「刀剣乱舞」(とうらぶ)。PC向けブラウザゲームとして「艦これ」のDMMが開発・運営、ゲームメーカーの「ニトロプラス」が世界観・シナリオ・キャラクターデザインを担当しています。その人気によりアニメ化、ミュージカル化など展開されただけでなく、美術館などで開催された本物の日本刀のイベントにもファンがおしかける「日本刀ブーム」も巻き起こしました。

刀剣乱舞とは?DMM GAMESとニトロプラスが共同で開発したPCブラウザ・スマホアプリゲーム。世界で誇れる日本刀の歴史には、「名剣」と噂される歴史に名だたる刀剣が登場するが、この刀剣が擬人化され、実際に刀を持つ戦士となり隊を結成して闘っていくゲーム。
2015年1月に開始されたサービスだが、たった一週間程度で、初期サーバーが収容できる上限に達してしまった程の大反響のようだ。

働き方改革

安倍首相が、安倍政権の最重要課題の一つとしているのが「働き方改革」です。
最重要課題の一つとしている理由として、これから少子高齢化が進み、増えていく社会保障の対策のためにも生産性を上げることが急務とされることを挙げています。
日本政府は働き方改革が、かねてから推奨しているダイバーシティー・マネジメントの推進につながることも期待しているようです。改革により多様な働き方が可能になれば、これまで家事や育児で労働に参加できなかった女性の社会進出も活発になると予想されます。
「2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%にする」という政府目標も発表されているように、男性はもちろん、女性自身へも女性の働き方や仕事に対する意識の変革が求められています。

ハンドスピナー

正式な名称はなく、「フィンガースピナー」「フィジェットスピナー」とも呼ばれる。羽の枚数や形状にはさまざまなパターンがあるものの、基本的な遊び方は極めてシンプル。中央部を指で挟み、回すというものだ。中央部の周辺にはベアリング(軸受け)が搭載されており、1度回すとなかなか止まらない。

ひふみん

プロ将棋棋士加藤一二三九段の愛称。数々のタイトルを獲得した名棋士であると同時に、そのキャラクターが愛され人気者に。今年現役を引退し、バラエティ番組やCMなどに引っ張りだことなりました。

加藤氏は昭和29年、当時史上最年少の14歳7カ月でプロ入り。昭和33年、これまた史上最年少の18歳でA級八段に昇進し、「神武以来の天才」と呼ばれました。タイトル戦獲得は名人、十段、王位、棋王、王将の計8期。平成29年6月、77歳で引退するまで62年10カ月にわたる棋士生活を送り、通算勝ち数1324勝(歴代3位)、通算負け数1180敗(歴代1位)を記録。
平成28年12月には、14歳2カ月の史上最年少でプロ入りした藤井四段のデビュー戦で対戦し、62歳差という年齢差の公式戦としても注目を集めた。

フェイクニュース

いわゆる本当でない、「嘘のニュース」のこと。SNSを利用して嘘ニュースを流すことで世間を混乱させたりお金を儲ける人が続出、トランプ大統領も言及するなど、世界的な問題となりました。

藤井フィーバー

6月26日、デビュー以来負けなしの将棋の最年少プロ棋士・藤井聡太四段が29連勝を成し遂げた。14歳にして前人未到の快挙に世間は大いに沸き、対局中に食べる食事のメニューまでもが大きく報じられるなどマスコミ報道も加熱する一方といった状態に。

プレミアムフライデー

経産省、経団連などが仕掛ける「プレミアムフライデー」が2月24日から実施される。月末の金曜日15時に早く仕事を終えて買い物や旅行など、日常よりちょっと豊かな時間を過ごそうという取り組みだが、まだどのくらいの人が休みを取得でき、どんな盛り上がりを見せるのか見えない部分も多い。

ポスト真実

もとは海外の言葉で「post-truth」といい、英国のメディアが2016年の流行語大賞に選んだ言葉です。上記の「フェイクニュース」や、「Alternative Facts」(代わりの真実)と言った言葉とともにセットとして使われることもありました。嘘のニュース(フェイクニュース)が飛び交い、政治家が苦し紛れに「あれは嘘ではない、別の視点から見た真実(オルト・ファクト)だ」と言う時代になり、人々は「何が真実なのか」を見極めることなく、「自分にとって真実と感じたもの」を信じるようになります。それが「ポスト真実」(次の真実、後の真実、とでも訳すべき?)です。
ちょっと乱暴な言い方ですが、世間で流れていることが本当に真実かどうか検証することなく「みんなが言ってるし、俺もそっちのほうがいいし、ほんとなんでしょ」となってしまう空気のこと。

Post-Truthという新語は、英語辞書の老舗オクスフォード大学出版局が選ぶ「今年の流行語」2016年大賞を射止めた。実は訳が難しい。「ポスト真実」と直訳してもピンとこないが、英国の国民投票による「EU(欧州連合)離脱」や、トランプが逆転勝利した米大統領選で、ネット空間を無数のデマ、偽ニュースが乱舞したあげく、誰もが仰天する予想外の結果が飛び出したことからおよそのイメージがつかめる。
難しいのは接頭辞のpostの意味が拡張され、「~の後」だけでなく「パラダイムが変わり従来の意味が損なわれた」というニュアンスを含んでいるからだ。ユビキタス(遍在)化したスマートフォンの液晶画面で虚実の境が失われ、すべてが情報のエントロピーに覆われていく世界では、デモクラシーもこの流砂現象から免れられない。そんな「衆愚」政治のミリュー(環境)を示すのが、Post-Truthという新語なのだ。
昨年、海の向こうのトランプ大統領が使った「ポストファクト主義」という言葉が注目を集めた。「ポスト真実」とも言うらしい。無数のあらゆる情報が飛び交う現代においては、「真実かどうか」よりも「それに対する感情や、個人的な意見」のほうが影響力を持っている、という意味の言葉だ。

ひとつの例として、解散したSMAPのメンバーの中で、キムタク以外は全員事務所を出ると言われていたのに中居くんが残ったことに対してのファンの憶測、それが「ポスト真実」ではないか、するものです。

これを受け、ネット上ではSMAPファンによるさまざまな声が飛び交っている。その内容は「中居がジャニーズ事務所の人質に取られた」あるいは「中居は本当のSMAPを取り戻すためにあえて残留した」といったものだ。これらは、ファンの一方的な願望でしかなく、“ポスト真実”というべきものだろう。

魔の2回生

「魔の2回生」とは阿部政権下で当選した2期目の議員を言います。流行語大賞にもエントリーされたパワハラ暴言の豊田真由子議員、女性問題の中川俊直議員、金銭トラブルの武藤貴也議員、ゲス不倫の宮崎謙介議員などなど、当選2期目の議員が次々とスキャンダルを起こしたことから、こう呼ばれるようになりました。

民主党の失政に対する批判の嵐が吹きまくった2012年総選挙で大量に当選した自民党の2回生議員たちは、当選後に研鑽を積む機会をほとんど与えられず、いつの間にか議員特権と権力を当然と考えるようになってこの国の政治を狂わせている。
「不倫はあくまでプライベートな問題だが、2回生にこれだけ問題が出てくるのは、多くの遊ぶ時間があるからでしょう。議員数が多いから国会質問もなかなか回ってこない。自民党は毎朝8時から部会を開いて政策を討議しているが、出欠は自由で、秘書を代理出席させることもできる。お金はあるし、勉強より遊ぶ方が楽しい。そうして『魔の2回生』が生まれたのでしょう」

○○ファースト

小池百合子氏が立ち上げた「都民ファーストの会」が都議選で圧勝を収めましたが、実はこの時、小池氏とは全く関係ないところで「○○ファーストの会」が複数あったのをご存知ですか?

※「諸派」として扱われている政治団体(50音順)
NHKから国民を守る党
環境党
希望ファーストの会
行革110番
区民ファーストの会
幸福実現党
国民ファーストの会
地方議員ゼロの会
都政を革新する会
日本第一党

都内だけでなく、こういった「○○ファーストの会」が全国に乱立したそうです。また、「○○ファースト」の「ファースト」には「第一主義」という意味もあります。これはトランプ大統領が「アメリカ・ファースト(アメリカ第一主義)」を唱えたことによるものでしょう。というより、都民ファーストの会よりも、こっちが先かも…。例えば仕事よりも自分の時間や生きがいを優先する「自分ファースト」といった使い方ですね。

トランプ新大統領は就任演説で「今日、アメリカ合衆国は皆様アメリカ国民の国になる日です。私たちは未来だけを見据えて行きましょう、アメリカ第一主義(アメリカ・ファースト)です。イスラム過激派のテロリズムを根絶させます。これからは行動のときです、私たちの国は再び繁栄するはずです。皆さんは、このあと決して無視されることはありません。私たちはアメリカを再び偉大にするのです」と述べた。

ユーチューバー

今や子どものなりたい職業(?)第一位の「ユーチューバー」。今やテレビタレント並、あるいはそれ以上の知名度や収入を手にするスターが出現する一方で、話題になりたいがために倫理や法律を破る人も出てきて、社会問題となりました。また、元SMAPの草なぎ剛が宣言した「ユーチューバー草なぎ」もそのものすごい語感のインパクトでネットで話題となりました。

【田原】鎌田さんはユーチューバーの会社をやってらっしゃいますね。そもそも、ユーチューバーってどういう人ですか。
【鎌田】ざっくりいうとユーチューブで活動をしている人。狭くいうと、その活動で食べている人ですね。動画が再生されることで広告収益が立ち、企業さんからうちの商品を紹介してくれという依頼もあります。それで生活している人がユーチューバーです。

ワンオペ育児

最近、共働き夫婦のワーキングマザーが、長時間労働や単身赴任等で夫が不在になることで、家事も育児も一人でこなさなくてはならない状況を「ワンオペ育児」と呼び、社会問題になっています。