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PwCコンサルティングと広島大学 脳・こころ・感性科学研究センター、映像コンテンツ視聴時における感情惹起と余韻形成メカニズム解明に向けた共同研究の予備調査結果が判明

Digital PR Platform / 2024年3月28日 11時0分

【調査概要】
・調査方法:個人特性や属性に関する質問への回答後、ジャンルの異なる2分程度の視聴覚映像4作品(コメディ・ヒューマンドラマ・ミステリー・社会風刺)が提示され、それぞれのコンテンツ視聴後に各設問項目に主観回答してもらう質問紙調査
・調査期間:2024年2月14日~3月1日
・有効サンプル数:188名 (※4)

【主な調査結果】
1. 視聴した映像ジャンルにより、生じた感情変化のタイプと度合い、および余韻(感情余韻、共感余韻、行動余韻)に違いがある

4ジャンルの内、最も余韻効果が強く表れた映像ジャンルはヒューマンドラマの「子供の成長ストーリー」を描いた作品でした。また、各映像作品において、回答者の性別、年代による感情の惹起(ワクワク、くよくよ、ほっとする、悲しくなるの4因子とその強さ)には有意差は見受けられませんでした。

2. 特に「子供の成長ストーリー」映像において、「Z世代」特有の予測誤差が生じたといえる。また、「婚姻経験」「子育て経験」有無によっても感情変化の度合い、余韻効果に違いがある

Z世代の回答者は他世代と比較し、事前のコンテンツへのイメージと視聴後のイメージとの乖離度合い(予測誤差)に有意差が見受けられました(※p = .022)。
「婚姻経験」の有無では、予測誤差(※p = .007)に加えて「共感余韻」(※p = .005)にも有意差が見受けられました。さらに、「子育て経験」の有無において、「共感余韻」 (※p < .001) および予測誤差(※p = .012)に加えて「感情余韻」(※p = .015)にも有意差が見受けられました。

3. 視聴時に内受容感覚(生体反応を生じた)を感じた回答者の余韻効果が高い

昔から「涙が溢れる」「胸がドキドキする」「手に汗を握る」「背筋が凍る」など知覚可能な身体反応と感情変化には密接な関係があると論じられていますが、本調査においても、映像視聴時に身体反応を感じた回答者は感じなかった回答者と比べて、特に感情的な余韻は4ジャンル全てで有意に高いことが確認されました(Mann-Whitney U: 全てp※ ≤ .001)。
※比較項目数に応じた多重比較補正後P値


以上の結果から、「内受容感覚」と感情余韻との関係および、自身の過去体験の想起などによる作品ストーリーに対する期待との差異=「予測誤差」が映像コンテンツにおける感情変化、作品評価、余韻形成などに影響を与えている可能性が示唆されます。
これまでのBMKセンターの先行研究においても、感性における予測誤差の重要性や、内受容感覚の感情惹起への関与が示されており、今後、注目し調査を進めていきます。

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